小児の誤飲について~アセトアミノフェン~
前回に引き続き、今回はこれです。
初期に無症状でも、遅延性の肝障害に注意して経過観察する。
(2~3日後に肝障害が出ることあり)
小児の場合、125~150mg/kg以下でも毒性発現の可能性あり。
(12歳未満の中毒用量は200mg/kg以上)
《代謝》
グルクロン酸抱合と硫酸抱合で代謝されるが、少量がチトクロムP450で代謝され有毒な中間体を形成する。
この中間体はグルタチオン抱合で無毒化されるが、大量投与によって体内のグルタチオンが枯渇した場合、中間体を代謝しきれず、肝細胞の壊死を引き起こす。
《対応》
150mg/kg以上の大量服用が想定される場合は、血中濃度測定前にアセチルシステイン内服薬の投与も考慮する。
ただし、匂いがキツくまずい薬なので、甘くするか胃チューブなどを利用する。
※アセチルシステイン:グルタチオンの前駆物質として働き、解毒作用を示す。
《保護者への注意喚起》
・医薬品を服用後、そのまま放置せずに毎回片付ける。
・医薬品を高さ1メートル以下に保管しない(冷蔵庫含む)。
・小児が開けられない容器にしまうこと。
・小児の前で服用するところを見せないこと。
スポンサーリンク