うつ病の最先端検査と治療法について(テレビ番組『医療の現場』メモ)
【概要】
目で見てうつ病かどうか判断出来る検査(光トポグラフィー検査)の登場により、問診だけの診断を補助し、より適切な治療が行えるようになった。
薬剤を内服しても、約3割の人は症状の改善がみられないことがある。そのような人の場合、自殺願望が強いなど緊急性を有する場合は、最新の治療(無けいれん性通電療法)を行う事がある。また、アメリカから導入された「磁気刺激治療装置(TMS)」も注目されている。
光トポグラフィー検査
通常、うつ病の診断は問診のみで行うが、この「光トポグラフィー検査」を行うと、目で見てうつ病かどうかを判断することが出来る。
診断の補助として使う事で、問診だけでは見逃してしまうような症例でも、適切な治療を行う事ができる。
日本では25施設で実施しており、保険適応にもなっている。
【検査方法】
前頭葉の血流量を調べる。
落ち着いた状態でゆっくりひらがなを読む時と、ひらがな1文字から単語を連想させ、思いついた単語を続けて発言する時の血流量を比較する。
(例)と⇒とんび 等
健常者は速やかに血流量が増加するが、うつ病の人は血流量が増えない。
躁うつ病の人は、後半になってから血流が増加する。
血流量のグラフを見ることで、うつ病かどうかの判断が可能となる。
無けいれん性通電療法
薬剤でも回復せず、緊急性が高い場合に行う事が多い。
通電療法は入院して行う。
麻酔で眠った後、痙攣予防の為の筋弛緩薬を投与し、その後900mAのパルス派電流を数秒間頭部に通電させる。
治療時間は15分。
麻酔をしている為、痛みは無い。
1日おきに週3日行う。4~5回目から効果が出てくると思われる。
磁気刺激治療装置(TMS)
機能が低下した背外側前前頭野(DLPFC)を刺激すると共に、過剰活動の扁桃体を抑制する。FDAの認可もおりている。
30秒ごと4秒間の磁気を当てる治療で、麻酔は不要、入院の必要も無い。
痛みや違和感は無い。
40分の治療を30回行う事で一つの目安となる。
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