ウイルスについて
ウイルスとは
- 真菌、細菌とは異なり、それ自身で人口培地上で増殖することができない。
- 極めて小さく、光学顕微鏡では観察できない。
- ラテン語で「毒」を意味する言葉。
ウイルスの性状
- 細菌濾過膜を通過する大きさ(約20~300nm)。
- 遺伝子としてDNAあるいはRNAを有している。
- 増殖には生きた細胞が必要。
ウイルスの形態
ウイルスの分類
の三種類に分類される。
①核酸構造による分類について
DNAウイルス:遺伝子としてDNAを持つもの。
(ヒトアデノウイルス、単純ヘルペスウイルス、B型肝炎ウイルス、痘瘡ウイルス)
(インフルエンザウイルス、エイズウイルス、狂犬病ウイルス、日本脳炎ウイルス、風疹ウイルス、ポリオウイルス、麻疹ウイルス、ラッサ熱ウイルス、レオウイルス)
②寄生宿主による分類について
寄生する宿主によって、動物ウイルス、植物ウイルス、細菌ウイルスに大別される。
③感染症の臨床症状に基づく分類について
- 向多臓器性ウイルス(風疹ウイルス、麻疹ウイルス、痘瘡ウイルス)
- 向神経性ウイルス(ポリオウイルス、日本脳炎ウイルス、狂犬病ウイルス)
- 向肺性ウイルス(インフルエンザウイルス、アデノウイルス)
- 向皮性ウイルス(単純ヘルペスウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス)
ウイルスの増殖について
- ウイルスの増殖課程は、宿主細胞への吸着⇒侵入⇒脱外皮(アンコーティング)⇒転写⇒翻訳の順で進行する。
- 転写、翻訳の課程はDNAウイルスウイルスとRNAウイルスで異なる。
DNAウイルスの増殖
- 核内でDNAを転写し、ウイルスの遺伝情報を持ったmRNAを生成、必要なタンパク質の合成に利用して増殖する。
RNAウイルスの増殖
- 細胞内に侵入したRNAウイルスは、種々の方法で増殖していく。
- ウイルスRNAがそのままmRNAとして働くもの(ピコルナウイルス、トガウイルス)
- ウイルスRNAから逆転写酵素によりcDNAを生成し、更に転写によりmRNAを生成するもの(レトロウイルス)
- ウイルスRNAからRNAポリメラーゼにより、相補的なmRNAを生成するもの(オルトミクソウイルス、パラミクソウイルス、ラブドウイルス)
ランキングに参加しています。
よろしければポチッと応援お願い致します。