ホルモン受容体と光受容体
ホルモン受容体
細胞膜受容体を介するホルモン
- ペプチド、タンパク質、糖タンパク質、カテコールアミンを構成成分とするホルモン
- 機能の発現は受容体に結合した後に活性化されるセカンドメッセンジャー(cAMP、cGMP、イノシトール-1,4,5-三リン酸など)により行われる。
細胞内受容体を介するホルモン
光受容体
外からの光エネルギーを吸収して他のエネルギーに変換し、一定の機能を果たす物質のこと。
主なものはロドプシン、クロロフィル、フィトクロムなどがある。
ロドプシン
- 光感受性の視色素を含んでいる為、視紅とも呼ばれる。明暗の識別に関与しており、眼の網膜中の桿体(かんたい)と呼ばれる細胞の外節部分に存在する。
- ロドプシンは光に当たると退色して、透明なタンパク質オプシンとビタミンA誘導体のレチナールに分解する。
- レチナールは更にメタロドプシンⅡとなり、GTP結合タンパク質の1つであるトランスデューシンと結合し、cGMP分解酵素を活性化し、cGMP濃度を減少させ、カチオンチャネルが閉鎖し、膜電位の変化が生じる。結果、視細胞が興奮する。
- 食物中のビタミンAはロドプシン合成に利用されているため、ビタミンAの欠乏は夜盲症を引き起こす。
クロロフィル
- 葉緑素。植物、藻類、細菌に存在する緑色のポルフィリン系色素で光合成に重要な物質。
- 光エネルギーにより励起されると、電子受容体に電子をわらし、自信は活性化されたクロロフィルとなる。活性化されたクロロフィルは水分子を分解して酸素の放出と糖質の材料となる水素を供給する。水素は葉緑体でNADPHの合成に使われ、暗反応における水素源となってCO2の還元に用いられる。
フィトクロム
- 全ての緑色植物の細胞に存在する。
- 光を受けると、可逆的に吸収スペクトルを変えて応答し、発生、文化、遺伝子発現、膜機能など生体諸機能の幅広い調節作用を営む色素タンパクの1つ。
- 葉にあるフィトクロムは光を受けることで花成ホルモンの放出を促すことから、開花の光周性に関与していると考えられている。
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