小児の手足の痛み。
考えられる原因
- 成長痛:夜間、痛みで寝付けず泣くこともある。
- 整形外科的疾患:靴の不具合、単純性股関節炎、偏平足、ペルテス病など
- 外傷:疲労骨折、捻挫、打撲、虐待によるもの。
- 感染症:化膿性関節炎、化膿性骨髄炎、筋膜炎。
- 膠原病:小児慢性関節炎、皮膚筋炎、SLE。
- 全身性悪性疾患:白血病、線維芽細胞腫による腫瘍細胞浸潤。
- 骨腫瘍:ユーイング肉腫、骨肉腫、好酸球性肉芽腫、骨軟骨腫。
- その他:血管性紫斑病、血友病
※ペルテス病とは:子どもの股関節の大腿骨への血流が何らかの原因で滞り、骨の壊死が起こる。股関節の痛みや、動きの制限などの症状が発生する。
※ユーイング肉腫とは:小児や若年者の骨に発生する肉腫。痛みや腫れが起こる。転移しやすく、悪性度が高い。
診断
足を動かすか、急性か、慢性か。発熱はあるか、強烈な痛みがあるか、朝のこわばりがあるかどうか。
関節可動域に低下があるかどうか、跛行があるかどうか。
《例》
- 足を動かさない場合、化膿性関節炎の疑いがある。
- 急性であれば外傷、化膿性関節炎、化膿性骨髄炎。
- 慢性であれば小児慢性関節炎、皮膚筋炎。
- 発熱がある場合は化膿性関節炎、化膿性髄膜炎、小児慢性関節炎、白血病、神経芽細胞腫。
- 強烈な痛みがある場合は、化膿性関節炎、化膿性骨髄炎、リウマチ熱。
- 朝のこわばりがある場合は、小児慢性関節炎を疑う。
緊急性が無く帰宅した場合でも、
以下の場合は再受診を!!
- 跛行が持続する場合。
- 朝の手のこわばりが観察された場合。
- 同じ場所をずっと痛がる場合。
※跛行:外傷、奇形などにより正常な歩行が出来ない状態のこと。
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