嗅覚異常について
嗅覚障害の種類
- 嗅覚脱失(においを全く感じない)
- 嗅覚減退・低下(においを感じる力が弱まる)
- 嗅覚過敏(鼻につくほど強くにおう)
- 嗅覚錯誤(今までとは違った悪臭のようなにおいを感じる)
- 嗅覚幻覚(実際には存在しないにおいを感じる)
- 自覚的悪臭症(どのようなにおいも悪臭に感じる)
- 自己臭症(自分から悪臭が出ていると思い込む)
嗅覚障害の原因
※嗅覚の低下は、食欲減退からの体重減少、更には免疫低下へと繋がる可能性あり
治療
ステロイド点鼻療法で治療を行う。
- 仰臥位懸垂頭位でリン酸ベタメタゾンナトリウムまたはリン酸デキサメタゾンナトリウムを1~2滴ずつ鼻腔に滴下し、3~5分間そのままの姿勢を保つ。
- 起床時と就寝前の1日2回点鼻し、約1週間で5mL瓶を1本使用。
- 鼻粘膜の腫脹し、鼻詰まりが強い場合は、粘膜血管収縮剤を点鼻または噴霧した後に、ステロイドの点鼻を行う。
- 最低1~2カ月間継続すると、慢性副鼻腔炎や鼻炎が原因の嗅覚障害では、6割近くの患者に効果があると言われている。
- 根気よく治療を継続することが大事。
- 通常は3~4カ月間の投与を1クールと考えて効果を判定する。
- ステロイド点鼻剤の全身性副作用(体重増加、満月様顔貌など)の頻度は低い。
- ステロイド点鼻剤の局所性副作用:鼻の刺激感、化膿性感染症、鼻出血など。
嗅覚障害を副作用に持つ薬剤
- 5-FU系抗癌剤は重大な副作用として嗅覚傷害を持つ。
- テガフール系は、1年半以上の長期服用患者にて高度の嗅覚減退~脱失を認めることが多い。
- その他は塩酸アミオダロン、プロピオン酸ベクロメタゾン点鼻液に嗅覚異常の報告あり。
- 硝酸ナファゾリン点鼻液に嗅覚消失の報告あり。
※仰臥位懸垂頭位:仰向けで枕を肩の下に置き、鼻腔が真上を向くような体勢
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