くすりの木

勉強会の内容や、日々の業務で必要な知識を、健忘録としてこのブログに書いていきます。不定期更新です。

膜電位依存性カルシウムチャネルについて。

膜電位依存性カルシウムチャネルとは

  • カルシウムイオンを選択的に透過させるイオンチャネル
  • チャネルを通して流入したカルシウムイオンが、セカンドメッセンジャーとして筋収縮や伝達物質の放出等を制御する。
  • 4種類の型があり、ぞれぞれ特徴がある。

 

閾値高いカルシウムチャネル(高電位差で活性化される)

L型・・・持続的なイオンチャネル。このチャネルの開口により流入するカルシウムが、筋肉の収縮や、分泌細胞の分泌を引き起こす。

局在:心筋、平滑筋、神経細胞

アンタゴニスト:ニフェジピン、ベラパミル、ジルチアゼム、ニカルジピン

 

N型・・・神経伝達物質放出を引き起こす。

局在:神経細胞

アンタゴニスト:ω-コノトキシン

 

P型・・・神経筋接合部での神経伝達を引き起こす。

小脳のプルキンエ細胞に選択的に存在する。

局在:小脳、心臓

アンタゴニスト:ω-アガトキシン

 

閾値低いカルシウムチャネル(低電位差で活性化される)

 

T型・・・一過性のイオンチャネル

骨格筋のT管に多く発現している。

心臓のペースメーキングに関与。

局在:心筋、骨格筋、平滑筋、神経細胞、分泌細胞

アンタゴニスト:フルナリジン

 

 

※付け足し。

カルシウム拮抗薬のジヒドロピリジン系はL型チャネルを遮断する。

シルニジピン、ベニジピンはN型チャネルを、

エホニジピン、ベニジピンはT型チャネルを同時に遮断する。

これらのジヒドロピリジン系薬剤は頻脈が少なく、腎保護作用も期待されている。

 

 

 

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