くすりの木

勉強会の内容や、日々の業務で必要な知識を、健忘録としてこのブログに書いていきます。不定期更新です。

PAD(抹消動脈疾患)についての勉強会メモ

【PADとは】

  • 閉塞性動脈硬化症、鎖骨下動脈狭窄などの末梢性動脈疾患の総称。
  • ABI(足関節部最高血圧/上腕動脈最高血圧)ですぐに診断可能。

 

【PADの現状と予後・治療目標】

  • PADは今、世界的大流行になっている。
  • 予後が非常に悪く、5年生存率が60%で大腸がんと同じくらい(乳がんよりも悪い)
  • 全身血管症のため、予後が悪いと考えられている。
  • 日本人PADは患者の約44%は、他の動脈硬化症疾患を合併している。
  • 間欠性歩行が特徴。座っている時は痛くないが、歩くとふくらはぎが痛くなる。
  • 治療目標は、心臓、脳疾患の予防。これが一番大切。

 

【PADの危険因子】

  • 性別:女性よりも男性の方が8~9倍リスクが高い。
  • タバコと糖尿病が2大因子。
  • 高血圧、年齢(50歳以上)も影響してくる。

 

【PADの治療】

  • Fontaine分類を用いて重症度分け、それぞれに合った治療を行う。
  • 薬物療法(抗血小板薬、抗凝固薬、末梢血管拡張薬)
  • 理学療法(軽いジョギングなどの筋肉運動)
  • 外科的手術療法(バイパス手術、ステント等)

薬物療法

  • 生命予後には、アスピリン、プラビックスが推奨される。
  • 症状改善にはシロスタゾール。血管平滑筋を拡張させる作用がある。
  • CAPRIE試験では、アスピリン325mgに対し、プラビックス75mgの方が血管性イベントの相対リスクを8%低下させた。
  • 投与期間は一生。生涯内服することになる。

 

 

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