中耳炎時の家庭での対応について。
中耳炎発症時の家庭での注意点について記します。
【生活時の基本的な注意について】
- 帰宅時の手洗い、鼻かみ後の手洗いをしっかり行う。
- 人混みは避ける。
- 鼓膜切開後の生活の制限は特に無い。ただし、耳漏が出ている間はスイミング禁止。入浴時に耳に水を入れないように注意すること。
【入浴について】
- 発熱している場合は入浴を控える。ただし、38.5度未満で機嫌がよければ、長湯をさせないで入浴させる。
- 入浴後の水分補給はしっかりと。
- 耳漏が出ている場合は、耳に水が入らないように綿球でカバーする。
【禁煙について】
- タバコは中耳炎や気管支炎などに影響を及ぼす。
- 妊娠中の母親の喫煙による耳への影響も報告されており、受動喫煙による反復性中耳炎の影響も考えられる。
- 家庭内での禁煙は子どもの環境にとって重要である。
【スイミングスクールについて】
- 発症後最低1~2週間は入らないほうが良い。
- 耳漏が無くなり、鼓膜穿孔が閉鎖していればOK
- 膿性鼻漏がある場合は、スイミングにより再発する可能性があるので控える。
- 鼓膜換気チューブ留置中は、潜水と飛び込みは禁止。耳栓をしてもしなくても耳漏出現率は変わらない。ただし、スイミング後に明らかに症状の悪化を繰り返すのであれば、耳栓をした方が良い。
【集団保育について】
- 集団保育は、単純急性中耳炎、難治性急性中耳炎の重要なリスクファクターである。
- 2歳未満の幼少期には特に注意が必要。1歳未満で急性中耳炎を発症すると、遷延化・反復化しやすい。
- 発症するのは保育園児の一部の乳幼児ではあるが、中耳炎起炎菌の耐性株を保有する乳幼児の年齢が若年化している。
- 2歳以上の単純急性中耳炎では、発熱などの全身症状が無く、耳漏が無ければ集団保育の通園再開OK。
- 2歳未満の中耳炎を繰り返す児の場合は、最低一週間の休園が有効な事がある。
【薬の内服について】
- 耳漏が止まっても、中耳の感染や炎症が治癒したわけではないので、内服の事故中断はしないこと。
- 薬剤耐性菌の出現を防ぐ為にも、適正な抗菌薬を一定期間きちんと内服することが重要。
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