中耳炎に対する漢方薬(小児)。
抵抗性のある中耳炎や反復する中耳炎に対しては、宿主の生体防御機能のサポートとして漢方治療が注目されている。
【乳幼児の免疫について】
- 乳幼児、特に2歳未満は一過性のグロブリン低下期間となり、免疫系のスロースターター群と考えられている。
- 母体由来のグロブリンは生後6ヶ月の間で徐々に減少する。
- 免疫が低下している時は中耳炎を繰り返しやすい。
【漢方を使用する症例】
- 制御困難な難治性反復中耳炎。
【使用する漢方について】
- 使用する漢方は「十全大補湯」。
- 0.1~0.14g/kg/dayで約3ヶ月投与して様子を見る。
- 十全大補湯は代表的な補剤の1つ。
- 食材棒の貪食活性の亢進、サイトカイン産生の調整、NK細胞活性の増強、カンジダ感染症マウスにおける延命効果、脳梗塞患者における感染抑制効果、乳幼児肛門周囲膿腫に対する効果、肝炎治療中の貧血改善効果などの報告がある。
- 十全大補湯の投与により、急性中耳炎の罹患回数、発熱日数、抗菌薬投与日数、通院回数の減少が認められた。
【漢方内服時の注意点】
- 抗菌薬のような即効性は無い為、十全大補湯内服中でも急性中耳炎等の疾患になりうる。その場合は各疾患に応じたいつも通りの治療を行う。
- 効果不十分と感じた場合は増量する。
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