慢性便秘症の診断と治療について(勉強会メモ)
慢性便秘症は2つのタイプに分けられる。
- 大腸通過遅延型
- 便排出障害型
大腸通過遅延型の場合は、食物繊維の摂取、酸化マグネシウムを内服する。
便排出障害型の場合は、排便造影検査、大腸通過検査を行う。レスキューとして、刺激性下剤を使用する(出なかった日の寝る前に飲む)。
《大腸黒色症》
長期のアンスロキノン内服で、大腸黒色症になることがある。
これはメラニンの沈着ではなく、リポフスチンがマクロファージに取り込まれる為に生じる。悪い副作用ではない。
《脊髄損傷の場合》
直腸の感覚が無いので、時間を決めて排便すること。
1日1回レシカルボンを使用してOK。1~2週に1階、浣腸してもOK。
ストマにするのも1つの案。下剤を使うと便失禁になるので、補助的に。
《ガスモチン》
日本、アメリカでは認可されていないが、ヨーロッパでは5-HT4刺激剤を慢性便秘症に使用している。
硬度な便秘には効果は無いが、軽い大腸通過遅延型であれば効く。
ニフレックの前後に2錠づつ飲むと、前、下部消化管の機能改善に効果がある。
《その他のメモ》
- 排便する時は前かがみになった方が良い。
- 非刺激性の薬剤であれば、毎日飲んでも良い。
- 便は毎日出す必要は無い。2日に1回でOK。
- ラクツロースは成人の適応無し。古い薬なので、今後適応が追加になることはないと思われる。
- 刺激性便秘薬が効かなくなったのであれば、それは「慣れ」ではなく「高度便秘」である。
- オピオイド使用中の便秘は、薬剤性の大腸遅延型。原因は違うが、治療法は同じ。
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