くすりの木

勉強会の内容や、日々の業務で必要な知識を、健忘録としてこのブログに書いていきます。不定期更新です。

熱中症について

熱中症とは

熱中症とは、高温環境下で起こる

  1. 体内の水分や電解質(ナトリウム・カリウムなど)の欠乏
  2. 高体温による臓器障害

の総称。

 

熱中症の要因

  • 気温、湿度が高く、風が弱い
  • 輻射熱の上昇
  • 運動による体内での熱産生
  • 加齢などによる身体の放熱能の低下
  • 発熱、脱水などの体調不良
  • 心機能・腎機能の低下
  • 通気性や吸収性が悪い服装
  • 脳血管障害や精神疾患などの既往
  • 暑い環境に対し身体が順応していない
  • 乳児、幼児(発汗機能や腎機能が未熟の為、気温が高いと体温が上昇しやすい)

 

熱中症の発生状況

  • 気温の上昇する午前11時前後と、仕事の疲れがでやすい午後3時頃にピークがある。夜間でも照明灯の下でスポーツや肉体労働をする人達の熱中症の発症が増加している。
  • 10代と50~60代の発症が多い。
  • 若年男女、中年男性、高齢女性に多い。
  • 生理機能、体温調整機能が低下している高齢者の場合、自宅で安静にしている状態でも熱中症になる。

 

熱中症の予防

①暑さを避ける

  • 屋外では日陰を選んで歩き、帽子や日傘を活用する。
  • 運動する場合は、WBGT(下記参照)などを参考に環境条件を把握し、熱中症予防運動指針を守る。

②服装を工夫する

  • 通気性の良い、白色系の素材を選ぶ。
  • 襟元はなるべく緩めて通気する。
  • 運動時に使用する保護具などは休憩時には外して放熱する。

③こまめに水分と塩分の補給を行う

  • 喉が乾く前、もしくは暑い所に出る前から補給する。
  • 特に発汗が多い場合には、経口補水液(ORS)を用いる。

④急に暑くなる日に注意する

  • 暑くなり始めの時期、熱帯夜の翌日などは注意。
  • 子どもの場合、日頃から適度に外で遊ばせて暑さに慣れさせておく。
  • 高齢者の場合、初夏から身体を順応させておく(1日1回は陽射しの中を歩き、その後クーラーのきいた部屋で過ごす等)

⑤個人の条件を考慮する

  • 睡眠不足、下痢、脱水、発熱がある場合は特に注意する。
  • 体力が無い人、暑さに慣れていない人、以前熱中症になったことがある人も注意すること。
  • 降圧薬、糖尿病薬、向精神薬などを服用している人も注意すること。

 

 

WBGT(湿球黒球温度:Wet-Bulb Globe Temperature)とは

気温、湿度、輻射熱の3因子を取り入れた、スポーツや労働時の熱中症予防の温度指標。

WBGTが25未満であれば注意(危険性は少ないが激しい運動や重労働時には発生する危険性あり)

25~28であれば警戒熱中症の危険が増す為、積極的に休息を取って水分補給を行う。激しい運動であれば30分おきに休息をとる)

28以上は厳重警戒・激しい運動は禁止(激しい運動、持久走などの体温が上昇しやすい運動は避ける。体力が無い人、暑さになれていない人は運動中止)

31以上は運動は原則禁止(皮膚よりも気温の方が高くなり、身体から熱を逃がすことが出来ない。特別な場合以外は運動禁止)

 

 

環境省の「熱中症予防サイト」に、全国の暑さ指数(WBGT)の実況と予測など、これからの季節に役立つ情報が載っています。

是非ご覧ください。

環境省熱中予防情報サイト

 

 

 

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