【考察】ザジテンとクラリチンの共通点は?
ザジテンとクラリチンの共通点をご存知でしょうか。
まずは、それぞれの薬の構造式と特徴的な禁忌・副作用について見てみましょう。
ザジテン(ケトチフェンフマル酸塩)
ザジテンは、てんかん又はその既往歴のある患者には禁忌です。
(痙攣閾値を低下させることがあるため)
構造式は以下の通りです。
化学名4-(1-Methylpiperidin-4-ylidene)-4H-benzo[4,5]cyclohepta[1,2-b]thiophen-10(9H)-one monofumarate
分子式C19H19NOS・C4H4O4
分子量425.50
クラリチン(ロラタジン)
よって、「てんかんの既往のある患者で本剤投与後に発作があらわれたとの報告があるので使用に際しては十分な問診を行うこと。」と添付文書に記載されています。
クラリチンの構造式は以下の通りです。
化学名Ethyl 4-(8-chloro-5,6-dihydro-11H-benzo[5,6]cyclohepta[1,2-b]pyridin-11-ylidene)-1-piperidinecarboxylate
分子式C22H23ClN2O2
分子量382.88
このように、ザジテンは「てんかん又は既往歴のある患者」には禁忌。
クラリチンも、頻度不明ではありますが「てんかん発作」の副作用報告があります。
では、この2つの薬剤は何故両方ともてんかんに注意しなければならないのでしょうか?
構造式を比較してみると、似た骨格が有ることに気がつきました。
赤い丸で囲った所に注目してみると、非常に似ている事がわかります。
ザジテン
他の抗アレルギー剤には、このような骨格は見られません。
メーカーに確認したわけではありませんが、この骨格を持つことで、ザジテンもクラリチンもてんかんに対する影響が発生するのではないでしょうか。
今後、新しい抗アレルギー剤が世に出てきた場合、ザジテンやクラリチンと似た骨格を持っている場合は、てんかん患者に対する投与は注意した方が良いと思いました。
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