小児の結膜炎、めやに
【症状】
結膜の充血や涙、眼脂が現れる。炎症が強いと、眼の痛みや異物感、まぶしさ等を訴えることもある。
鼻水、鼻詰まりのある乳幼児に眼脂が出ることは多いが、鼻閉による一時的な鼻涙管うっ滞によるもので、結膜炎ではない。
【分類】
【細菌性結膜炎】
乳幼児の結膜炎の約半数が細菌性。眼脂は黄色で、粘液膿性、結膜の充血は軽い。
ブドウ球菌、肺炎球菌、連鎖球菌、インフルエンザ菌などが原因となる。
【ウイルス性結膜炎】
・咽頭結膜炎:アデノウイルス(3,4型)による結膜炎。プールを介して感染することがあるので、「プール熱」とも呼ばれる。高熱と咽頭炎を伴う。
・流行性角結膜炎:アデノウイルス(8,19,37型)による結膜炎。小児では角膜炎は軽く、発熱や上気道症状、下痢などを伴うことが多い。
・急性出血性結膜炎:エンテロ70、コクサッキーA24などによる結膜炎。上方の球結膜に出血があるのが特徴。
【アレルギー性結膜炎】
眼が痒くてチクチクして、涙が出たり、眩しさを感じることもある。多くがアレルギー性鼻炎を合併する。
3歳~5歳で発症する可能性がある。
【治療】
細菌性結膜炎の場合は、抗菌薬含有の点眼を。
ウイルス性結膜炎の場合は、抗炎症作用のある点眼を使用する。ヘルペス角結膜炎のみ、アシクロビル眼軟膏を処方。
アレルギー性結膜炎は、抗アレルギー剤や、抗炎症作用のある点眼薬を使用する。
【家庭でのケア】
伝染力の強い結膜炎の場合は、家族全員が良く手洗いをし、子ども専用のタオルを決めておくこと。