くすりの木

勉強会の内容や、日々の業務で必要な知識を、健忘録としてこのブログに書いていきます。不定期更新です。

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

小児の薬物動態の特徴

薬物の吸収について 新生児の胃内pH は出生直後はほぼ中性であり、成人の値に達するのは生後三ヶ月。そのため、新生児ではフェノバルビタール、フェニトインなどの酸性薬物の吸収は低下し、ペニシリンのような酸に不安定な薬剤の吸収は成人に比べ上昇する。 …

NDM-1産生菌の特徴

NDM-1とは βラクタム剤を分解する、βラクタマーゼの1つ(クラスBβラクタマーゼ:メタロβラクタマーゼに分類される)。 ペニシリン、セフェム系からカルバペネム系まで全てのβラクタム剤を分解する。 つまり、βラクタム剤全てに耐性をもたらす耐性因子である…

MHC(主要組織適合遺伝子複合体)について

MHCとは 細胞膜表面に存在する糖タンパク質。自己細胞と非自己細胞を認識するための抗原。 全ての高等脊椎動物に存在する(人間ではHLA抗原、マウスではH-2抗原)。 人間のHLA遺伝子群は、第6染色体上に存在している事から、組織適合遺伝子複合体と呼ばれる…