くすりの木

勉強会の内容や、日々の業務で必要な知識を、健忘録としてこのブログに書いていきます。不定期更新です。

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

多剤耐性アシネトバクターについて

アシネトバクターは環境に広く存在する菌 院内にも、自然界にも広く存在する細菌。 院内の床や、医療従事者の皮膚からも分離されるが、そのほとんどは抗菌薬に感受性がある。 乾燥した環境でも長時間生存できる アシネトバクターはブドウ糖非発酵のグラム陰…

テープ療法について。

粉瘤手術後、傷跡を出来るだけ目立たないようにするために、テープ療法を行いました。 使用するのは3M社のテープです。 テープ療法のやり方はこちら。 ※私の場合※ 手術をしたのが夏だったので、テープを貼り続けていると汗で痒くなってしまい、 2ヶ月くら…

小児のしらみ(アマタジラミ)について。

しらみは不潔だから感染するのではない 日本以外の地域でも幼児・学童に増加している。 しらみの感染は、頭髪の接触で簡単に感染する為であり、不潔だからではない。 家族や集団単位での治療と予防が必要になる。 アマタジラミの好発部位は頭髪(特に側頭部…

体液性免疫について

体液性免疫とは 異物の侵入によって抗体が産生され、抗体によって異物の排除を行う。 抗体は微生物の付着を阻止、毒素の中和、微生物の凝集、食細胞による貪食を促進させる。また、補体と共に細菌を溶解させる。 ①抗原 体内に侵入すると、免疫系の細胞が認識…

膜電位依存性カルシウムチャネルについて。

膜電位依存性カルシウムチャネルとは カルシウムイオンを選択的に透過させるイオンチャネル。 チャネルを通して流入したカルシウムイオンが、セカンドメッセンジャーとして筋収縮や伝達物質の放出等を制御する。 4種類の型があり、ぞれぞれ特徴がある。 閾…

中東呼吸器症候群(MERS)について

中東呼吸器症候群(MERS)とは 2012年に初めて確認されたウイルス性の感染症。 コロナウイルスが原因で感染する(2003年に流行ったSARSもコロナウイルス)。 2015年6月までの状況では、感染報告地域は計25カ国。致死率38%。 感染経路 ヒトコブラクダがMERS…

小児の接触性皮膚炎

接触性皮膚炎の原因 灯油 火傷のような皮膚炎になる。灯油が付いた衣服との接触で生じる 植物 草によるかぶれでは、線状に並んだ小水疱型になる。 漆によるかぶれが起きた事がある子は、銀杏、マンゴーにも注意すること。 桜草、菊、アロエが原因で皮膚炎を…